キョウは優しくシンジに言った。

「慌てるな。シンジの考えてる事はわかる。でも目先の事に囚われすぎるとろくな事がないぞ。」

「うん。」

シンジはキョウの母性のような優しさを感じていた。

シンジは確実に成長していく。

家族の暖かさを知り人を信じていくように・・・・

















EVANGELION〜術士の力〜





第九話「七大天使」





シュウジ

















車に乗ってネルフに着いた三人はそれぞれの持ち場に向かう。

 

シンイチはプラグスーツを着るためにチルドレン専用の更衣室に

 

キョウとシンジは発令所に

 

シンジはネルフに所属していないが今後チルドレンとして戦うかどうか決めるためにキョウがユイに提案したのである。

ユイはその提案を承諾し発令所にいるわけである。

ユイとシンジの関係はまだ直っていない。

だからといって他人が口出す問題ではない、とキョウ達は思っているのでその事については触れていない。

もちろん相談されれば聞くが・・・

発令所ではミサト達が使徒が映っているモニターを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―数分後 ネルフ中央発令所―

 

『目標を光学で捕捉! 目標、領海内に侵入しました!!』

その報告を聞き、ミサトは頷くと発令所員全員に向かって宣言した。

「総員第一種戦闘配置!!」

そのミサトの宣言により、第3新東京市は普段の姿とは別の、対使徒戦迎撃要塞都市としての姿を現し始める。

『第3新東京市、戦闘形態へ移行します。 ―兵装ビル、現在の対空迎撃システム稼働率は48%です。』

そのアナウンスと共に、発令所のサブモニター内の天井都市では通常のビルが地下に格納され、その跡には迎撃用の兵装ビルが出現していく。

ミサトはその様子を横目で見つつ、もう一つのサブモニターに映るシンジに向かって確認を取る。

「シンイチ君! 用意は良い?」

そのミサトの問いかけに、シンイチはゆっくりと目を開きその問いかけに答える。

「・・・はい。 いつでも良いです。」

ちなみにシンイチは黒を基調としたプラグスーツだ。

しかし、まだアメリカ支部からエヴァ参号機が届いていないので初号機に乗っている。

そのシンジの返事に安心したミサトは、今回の状況について思いを馳せる。

「・・・・それにしても、碇司令の留守中に第4の使徒襲来か・・・・・思ったより早かったわね。」

そのミサトの呟きに、作戦部付きのオペレータ日向マコトが答える。

「前は15年のブランク、今回はたったの2週間ですからね。」

「全く、こっちの都合はお構いなしってとこね。 女性に嫌われるタイプだわ。」

二人が発令所の緊張をほぐすために無駄話をしている間にも

丘陵に設置されたミサイルポッドから一つ数百万ドルもするミサイルが惜しげ無く打ち出され

ロープウェイに偽装されたバルカンから使徒に向かって弾丸の雨がもたらされるが

烏賊のような不思議な形状をした使徒―シャムシェル―はその怒濤の攻撃を無視し悠々と此方へと進んでくる。

「全く、税金のムダ遣いだな。」

その様子を見ていた副司令の冬月がそう呟くと

それに反応したかの様なタイミングで中央作戦司令室付きオペレータ青葉シゲルのコンソールにあるホットラインに連絡が入る。

「葛城一尉!! 委員会からエヴァンゲリオンの出動要請が来ています!!!」

「五月蠅い奴らね。 言われなくても出撃させるわよ。」

ミサトは、青葉からの報告に忌々しげにそう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいの?ミサトちゃんにやらせて?」

キョウに赤木ナオコが声をかける。

実はキョウとナオコは結構気が合うのだ。

この3週間で意気投合しキョウが作ったエヴァ専用の武器について色々討論したりもした。

元々ナオコは技術部の担当顧問という肩書きがあるが実際は暇人なのだ。

で、ネルフにあるキョウの部屋に遊びに行ったというわけだ。

「ええ、一応どれだけ戦闘指揮能力があるかどうかこれで見ますよ。

でも結果は見えてますけどね。」

キョウは大きくため息をつく。

ナオコはキョウの後ろからキョウを抱き込むようにしてがっちりガードする。

ナオコはキョウよりも背が大きいのでその光景は異様だ。

ナオコの顔は微笑んでいる。

周りはその光景を気にしながらも自分の仕事をしている。

しかしキョウはさして気にした様子も無くモニターを見ながら話を続ける。

「ところでアメリカ支部から運んできた武器の配備してくれましたか?」

「もちろん!!キョウちゃんの頼みですものー、ばっちりよ!!!」

ナオコはキョウの目の前に顔を出し微笑む。

「ふっ」

キョウもナオコに微笑む。



ポッ



ナオコの顔が赤くなる。

「ちょっと母さん!!!何やってんのよ!!!!」

リツコがナオコの行いに限界に達したのか注意する。

「ぶーーー。」

ナオコは頬を膨らませてキョウの後ろに隠れる。

「やれやれ・・・」

キョウはまたため息をつく。

シンジはこの出来事にただ顔を赤くしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい? シンイチ君。」

「敵A.Tフィールドを中和しつつパレットガンの一斉射。 練習通り、大丈夫ね?」

ミサトとリツコの声が通信機越しに、シンジに届く。

「はい。 ・・・でも、ホントに効くんですか? これ。」

【前回】の記憶があるシンイチには、パレットガンがシャムシェルに効かないことは分かっているのでリツコへ再度確認をする。

「大丈夫よ。 理論値はクリアしてるから。」

と、リツコは効くか効かないか分からない答えをよこした。

「まあ、利かなかったらあれを出すから気を楽にしろ。」

キョウが気楽に言う。

「了解。」

(いくら理論値をクリアしてても、実際に効果がないと意味ないんだけどなぁ・・・・あれがあるからいいか・・・)

ちなみにミサトはシンイチに戦闘の指示は出来ないのだ。

なぜならシンイチは技術部所属で決して作戦部所属ではない。

しかしキョウが口出すにもナオコにつかまれている状態だし

実際指示を出さなくてもシンイチが何とかするだろうという現場任せにしている。

ではなぜミサトがシンイチに指示出しているのか?

答えはミサトは報告書を読んでいないのだ。

他の人たちはキョウがミサトに指揮権を渡したのだろう、と思っている。

かろうじてあれについては覚えていたようだが・・・

ミサトは、シンイチの答えを発進の了承と捉え、初号機の発進を宣言する。

「エヴァ初号機!発進!」

そのミサトの命令により、初号機の足下に火花が迸り次の瞬間、リフトは凄まじい勢いで天井都市へと上昇してった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 場面は変わり・・・

 

−−−とある場所−−−

 

巨大な空間の中、おそらく城の中だろうか・・・其処に七人の天使がいる。

 

正義の天使『ミカエル』

 

真理の天使『カブリエル』

 

癒しの天使『ラファエル』

 

 義の天使『ウリエル』

 

地球の天使『ラグエル』

 

邪視の天使『サリエル』

 

幻影の天使『レミエル』

 

彼らは"七大天使"と呼ばれていて神に近い実力を持つという。

「レミエル、第四使徒シャムシェルの方は?」

 天界一の実力を持つミカエルがレミエルに聞く。

「ああ、ばっちりだ。ちゃんと仕掛けてきた。」

 七大天使の一人、カブリエルが皆に言う。

「私は『予定書』どうりにしたほうがいいと思うんですけどね・・・」

 その言葉にウリエルが答える。

「しょうがないさ、予定外な事にあいつがいる。

 こちらがまだ手を出せない状況だから排除するわけにもいかんしな。」

「なんでだ!!あいつなどすぐに排除できる!!!」

 レミエルが叫ぶ。

「無理だな、そう簡単にはいかないだろう。ともかく個人行動は避けたほうがよさそうだ。」

 サリエルがレミエルに注意する。

「とにかく今は動く時ではない、サリエルの言った通りに個人行動は避けろ、以上だ。」

 ミカエルがこの場にいる全員に言う。

 すると其処にはもうただ一人残して皆消えていた。

「・・・・・・キョウ・・・・・」

 その言葉を呟いた人物はみんなと同じく消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きのようなもの

さあついに敵の正体を書くことが出来ました

頑張って次も書いていきたいです

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